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なぜ暴動も略奪もなく、多くの被災者が穏やかに、時に感謝の言葉さえ述べるのか [日本を知る]

転載案内:

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http://sankei.jp.msn.com/life/news/110702/trd11070207370004-n1.htm
なぜ暴動が起こらないのか

2011.7.2 07:35

東日本大震災から3カ月半が過ぎたが、
被災地で暴動も略奪も起こらなかったことについて、
いまだに海外からは称賛の声が聞かれる。

日本の多くのメディアや識者も、このことに言及していたが、
なぜ暴動も略奪もなく、多くの被災者が穏やかに、
時に感謝の言葉さえ述べるのかについては納得できる説明がなかった。
「日本人だから、としかいいようがない」というのもあった。

このレベルの災害があれば、日本以外のほとんどの国で略奪が起き、
流血の暴動が起こるのは必至だというのだ。
そして被災者は泣き叫び、援助のないことを訴え続ける。

だが、日本人はそうではない。
これにはふたつの大きな理由があると思う。

そのひとつは、
待てば必ず何とかなるという安心感である。
電車でもきちんと並んで待っていれば必ず乗れる。
秩序よくすれば、裏切られることはない、という安心感はどこからくるのか。
それは、政府は被災者を見殺しにはせず、
必ず救援の手を差し伸べるという信頼感である。

この信頼感は、近世以降の幕府、藩、政府が基本的には搾取ではなく、
人民の救済に力を入れてきたことに由来する。
明治以降の歴史教科書は江戸幕府を悪者にするために、
江戸時代をことさら暗黒的に強調したが、近年の研究では、
幕藩体制は農民に過酷ではなかったことを示している。

そしてもうひとつは、
天皇の存在である。

最高権力者のさらに上の存在が、権力者がどうであれ、
最終的には一般庶民の身の上を案じてくれているという感覚が、
信頼感を生んでいるのだ。
庶民をないがしろにする為政者は、天皇が許すはずがないという、
歴史的潜在的な信頼感こそが、秩序正しくしていれば、
何とかしてくれるという信頼感に結びつくのである。

ヨーロッパや中国、韓国のかつての多くの王侯貴族は、
搾取と弾圧をもって権力の基盤とし、
権力の維持のためには、庶民を犠牲にすることは常識であった。

だが、それを許さなかった土壌が、唯一、日本には存在したのである。

それを直感したのは、大震災直後の天皇陛下の国民への直接のお言葉だった。
お言葉を聞いて多くの国民は、自分たちの信頼感が裏切られていないことを感じた。

政府におかれては、どうかこの信頼感を裏切らないでもらいたいと
切に願うばかりである。

(編集委員 大野敏明)



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天皇陛下から東北地方太平洋沖地震被災者へのビデオメッセージ:http://www.youtube.com/watch?v=Tpk_lM4jXaM



http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/okotoba/tohokujishin-h230316-mov.html

東北地方太平洋沖地震に関する天皇陛下のおことば(平成23年3月16日)

この度の東北地方太平洋沖地震は,
マグニチュード9.0という例を見ない規模の巨大地震であり,
被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。
地震や津波による死者の数は日を追って増加し,
犠牲者が何人になるのかも分かりません。
一人でも多くの人の無事が確認されることを願っています。
また,現在,原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ,
関係者の尽力により事態の更なる悪化が回避されることを切に願っています。

現在,国を挙げての救援活動が進められていますが,
厳しい寒さの中で,多くの人々が,食糧,飲料水,燃料などの不足により,
極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。
その速やかな救済のために全力を挙げることにより,
被災者の状況が少しでも好転し,
人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。
そして,何にも増して,この大災害を生き抜き,
被災者としての自らを励ましつつ,
これからの日々を生きようとしている人々の
雄々しさに深く胸を打たれています。

自衛隊,警察,消防,海上保安庁を始めとする国や地方自治体の人々,
諸外国から救援のために来日した人々,国内の様々な救援組織に属する人々が,
余震の続く危険な状況の中で,日夜救援活動を進めている努力に感謝し,
その労を深くねぎらいたく思います。

今回,世界各国の元首から相次いでお見舞いの電報が届き,
その多くに各国国民の気持ちが被災者と共にあるとの言葉が添えられていました。
これを被災地の人々にお伝えします。

海外においては,この深い悲しみの中で,日本人が,取り乱すことなく助け合い,
秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。
これからも皆が相携え,いたわり合って,
この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。

被災者のこれからの苦難の日々を,私たち皆が,
様々な形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。
被災した人々が決して希望を捨てることなく,
身体からだを大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう,
また,国民一人びとりが,被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ,
被災者と共にそれぞれの地域の復興の道のりを
見守り続けていくことを心より願っています。

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