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近代史11 神道 と 天皇 [近代史]

日本の歴史から…日本から
神道/皇室の存在を抜きにすることはできない。
それに天皇は日本の基幹を貫く国家に大切なカミ。

日本国土

日本の太陽はすばらしい、
世界で最も太陽の恵みを享受できる。
だから世界で唯一 日本国旗は太陽がシンボルになっている。

雨も豊富に山々に貯まり川の清流が土壌を豊かにする。
四季が豊かで変化に富む。
海岸線は3万km、活火山は60もあり、地震、台風、雷などが神々しい。

春雨(はるさめ)/五月雨(さみだれ)/時雨(しぐれ)/梅雨(つゆ)/長雨/みぞれ
稲妻/夕凪(ゆうなぎ)/夕焼/朝焼/夕涼み/物のあわれ/わび/さび/しぶさ
豊かさと刺激と繊細さと。

歴史を通じて文明文化伝統を含めたこの国の環境のすばらしさ。
あたりまえすぎて気がつくことは容易じゃないのかもしれない。

神々誕生

そんな日本、太陽と水と大地がもたらす豊かな収穫は不思議だ。
しかし時には台風が田畑をつぶす。
で、太古の民は山に海に太陽に神々がいる、そう考えた。

そんな環境だから、日本の場合は、
人の能力を超越する、上(カミ)にくるものが、神(カミ)になった。
狼が犬神に、鳥が神の使者になる。
神は一柱じゃない、八百万(やおよろず)の神々。

“カミ” は 別に“神”じゃなくてもよかったらしい。
あるいは 日本の “カミ” は “上” としたほうが近い存在なのかもしれない。
しかしどうやら、たまたま漢字にすると “神”になった。

日本では死者をもカミ(神)とされ 生きる知恵、神話伝承、
生きる糧(田畑)を残した先祖は崇拝された。
霊魂は不滅。
死んだ先祖も生き続け我々を見ている。

だから国の為に戦い戦死した先人達は「靖国神社」に帰ってこれるのだし
遺族も「靖国神社」に会いにいける。

神話と天皇

神話がいくつも生れ、人々は祭祀(さいし)を通じて和をむすんでいた。
祭事(まつりごと)=政(まつりごと)。
日本は かつてはずっと政教一致だった。

大和の神に出雲の神。

やがて 民を支配するため、否、民をまとめるために
神話が変化し整備され統一されていった。
天皇に連なる神話が「古事記」にまとめられる。

2世紀半ば:出雲政権
3世紀初め:大和朝廷

6世紀に大和朝廷が 天照大神を重視、
出雲より優位にたつように神話が整備統一された。
大和の 天神が 出雲の 国神の上にくる神話。
最高神、天神(天照大神)に連なるのが天皇。

やがて天皇は「君臨すれども統治せず」で超越的な天皇像が生れる。
それに、

「天皇は 豊富な幸、恵み、収穫を祈り
 何よりも人々の和、平和の祈りを繰り返してきた。

 神々への祈り捧げてきた人々は天皇に感謝し尊敬した。
 傲慢にならず質素でさえあった天皇には
 感謝と尊敬に裏打ちされた 尊い権威が生れた。

 だから武力で日本を制圧した武将たちも、
 天皇の権威は奪わなかったし奪おうともしなかった。
 奪えなかった。

 武将たちには権力はあっても権威はなかった。
 天皇に認められなければ真の統治者としては認められなかった、
 人々は認めなかった。」

それに、時の権力者たちの祖先たちも神話に連なって存在し天神/天皇に従ってきた。
そんな権力者たちは神代以来の祖先の行為を引っ繰り返すことなどは絶対にできなかった。
祖先崇拝する自分たちの祖先の行いは ものスゴく、この上なく重要なことだった。

神道(しんとう)

神教でも神法でもなく、神道。
道(どう):「人として守るべき条理。また、宇宙の原理。」
聖典/戒律/教本などはない。
だから、神道という信仰を受け入れる側が
その時々の状況に沿って
神道のありようを高め続けることになる。

神道は生命の尊重のうえにつくられた宗教、
最大の善行は生命あるものを生みだし つくりだすこと:
「産霊(むすび)」

人や動物だけでなく、画家や職人が精魂込めてつくりあげた
絵画や道具にも生命が宿る。
だから日本人はさまざまな品物を大切に扱ってきた。
日本の技術力の根源が ここからきているに違いない。

清らかな生命力を重んじる神道は
「穢(けが)れ」=「気(霊(け))枯れ(生命力が枯れた状態)」を忌み嫌った。
気が枯れた(穢れる)人は間違いを犯し、その程度が大きいと罪とした。
穢れは「祓(はら)い」で 心身を清めた。

誰もが罪を犯すことを嫌う清らかな心を持っていると考えた先人たち、
だから何か間違いを犯した人に対しても心から反省を示した人間を
許すべきだとした。
「人間の良心に全幅の信頼をおく人間中心の宗教」
人のありのままの姿をふまえた信仰。

神社

神社にお参りし、祈るだけでなく、お願いもする。
すると神々は人を護ってくれるし、願いも叶えてくれる。

「神様が叶えてくれる」

だから、それは己の実力だなどとは思わない。
己が力を振り絞り血眼になって努力し続けてきた結果が唯一だとは思わない。

だから 人は 傲慢にならない。
神々に守られ、そして謙虚な気持ちでいられる。

すばらしい。

そんな願いを叶えてくれる神社が日本のいたるところにある。
そして神社は 今まだ生きている。

ギリシャの神殿、エジプトのピラミット、シナ(中国)の万里の長城は遺跡であり
そこにいる人々は観光案内人や見物客だけである。
日本の神社は今も参拝者が絶えず、祈りがあり祭りがある。
大切に使われている。
太古からまだ普通に継続し使われ 生きている。

これはものスゴイこと。

それに一つの王朝、皇室が変わることなく
男系万世一系で続く国は日本以外にはない。

神道/皇室が日本を貫きあったからこそ、
独自の文明文化伝統が生れ凝縮された日本。

そんな日本だから
かつて世界中の列強/大国に立ち向かうことができた。
それに国土が焦土になっても瞬く間に大国として復活することができた。

--
しかしいま日本は先人たちに恥じるような国になりつつあります。
メディア・リテラシーが必要です。

凛とした誇り高い日本をとりもどす必要があります。

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参考:
「「日本文明」の真価」清水馨八郎(著) 祥伝社黄金文庫
「日本史から見た日本人」渡部昇一(著) 祥伝社黄金文庫
「一冊でつかむ天皇と古代信仰」武光誠(著) 平凡社新書
「日本人なら知っておきたい神道と神社」武光誠(著) 河出書房新社
…他
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20091017_太陽.jpg
(産経新聞 websiteより)
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コメント 3

元気

gennさん、「nice!」 です。(^o^)丿
100個差し上げたいくらい。

こういった教育を道徳や歴史で施さねばなりません。
こういった教育がなされていないから、欲の権化のような人間が量産されるのだと思います。
アイデンティティーを確立し、凛とした人間を目指さねばなりません。


by 元気 (2009-12-16 12:57) 

genn

T.Nさん
yukikazeさん

お越しいただきありがとうございます。

by genn (2009-12-16 22:21) 

genn

元気さん、

どうもありがとうございます。

本やネットでないと、そんな日本のスゴさ、
すばらしさがわからないのは ものスゴく残念です。
逆に反日な本やネットに当たったりしたなら最悪です。

学校での教育は劣化している。
で、家庭/家族での伝承もなくなります。

やっぱり、日教組がガンだと思います。
先ずは民主党を牛耳る悪人らを葬り去る必要があります。

by genn (2009-12-16 22:28) 

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